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歴史を自分の血肉にするための教科書

坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)
羅列された事実を記憶しただけでは歴史を学んだことにはならないだろう。その事実を組み込んだ物語を作る作業が必要である。できあがった物語には個人個人のフィルタがかかっているので、100人いれば100通りの物語ができる。ただし、その中には優れたものも劣ったものもある。

本作品は歴史的事実を組み込んだ物語の中の、最も優れたものであると言って間違いない。そのため、当時が現在と断裂したものでなく、今の自分にもつながっていると認識できる。そう言う意味から、歴史を自分の血肉とすることが学べる最高の教科書と言ってもいい。

例えば、佐藤 晃著『帝国海軍が日本を破滅させた』で、本著者とは違った観点からの日露戦争観を知ることができるが、基本を本書に置き、さらに他の著作物などを通して自分なりの歴史を醸成するのがいいのではないかと思う。

そのような御託を並べる前に、理屈抜きにおもしろい。エンタテインメントのみを求めている人にも自信を持ってお奨めできる。

(これは1〜8巻を通してのレビューです。)
引用元:歴史を自分の血肉にするための教科書
坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)
亡き著者55歳の作品。

来年2009の大河ドラマ 直江兼続の「天地人」がまさにこの本の内容。その影響で今また脚光浴び、本の帯も新しくなって、さぞや著者も喜んでいることでしょう。 
また、同郷で、且つ、直ぐ近くに春日山城がありながらも、全く上杉謙信、景勝、直江兼続の知識が無かったそれがしも、しっかりお勉強させていただきました。感謝 感謝!

これでもか!これでもか!!と言うくらいに戦国武将が出てきます。時代小説が好きでも、歴史上の人物が登場する本が大嫌いで今まで避けてきた分、当然全く無知だった部分にたっぷり知識が蓄積されました。

そうか、豊臣秀吉はこういう人物で、織田信長はこうで、徳川家康はこんなやつだったか?
更に、石田三成がこうで、上杉謙信、景勝の「義」とはこうで、直江兼続はこんなだったか?

そうこう言いながら、
この(下巻)はワクワクしながら読みました。さすがは藤沢周平さん、この人の本でなければ絶対に読んでなかったことは言うまでもない。
更に、最後ほのぼのさせてくれる場面は、この著者独特のもの、思わず苦笑いしてしまいました。
火坂雅志著「天地人」NHK出版 とは全く違った、小説家 藤沢周平の世界が堪能できます。

■お薦め度:★★★★★(戦国武将がほとんど出てくることを覚悟の上で読んで下さい。でも、超お薦めです)

引用元:

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