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何という駄作・・・

天地人〈上〉天の巻
多くの人がそうでしょうが、自分も『花の慶次』で兼続を知り、興味を持ったクチです。ドラマの主人公が兼続になり、また火坂さんの作品に以前から興味があったこともあり本書を手にしました。が・・・

花の慶次の断片的かつ脚色されたイメージではなく、より史実に近い兼続を知ることは出来ました。しかしこれは歴史小説ではありません。セリフが書かれている教科書というのが適切な評価かと思います。

さる歴史小説家が『歴史小説は史実とフィクションを如何に融合するかが腕の見せ所』と仰っていましたが、その観点からすると10点です。本書の特徴を列記します。

 ・架空人物が物語に何の影響も与えず、存在が不要。
 ・人物像が不明瞭。セリフからイメージがわかない。
 ・説明文が教科書的である。
 ・物語の緩急がない。

直江兼続という人物に着眼した点は慧眼ですが、如何せん文章が素人の私でも書けるレベルというのが情けない。保坂さんの他の作品は読んでいませんが、少なくともこの作品に限って言えば『駄作』の一言です。
少なくとも、兼続の内面的な葛藤、『愛』に至るまでの苦悩は描いて頂きたかった。この文章では『あ、忘れていたけど、兼続は義の代わりに愛を掲げたんだってさ』と書いているだけです。

幸いにもドラマでは脚本家が魅力的な設定や人物像を付加してくださり、俳優の努力もあり、とても魅力的な作品になっていると思います。しかしこのドラマの原作と名乗るのは気恥ずかしい。参考文献と表示すべきです。ただ『天地人』というタイトルは良いと思います。

値段も手頃なので、手っ取り早く兼続の略歴を知るにはよいかと思いますが、歴史小説として読むのであればお奨め出来ません。
引用元:何という駄作・・・
天地人〈上〉天の巻
亡き著者55歳の作品。

来年2009の大河ドラマ 直江兼続の「天地人」がまさにこの本の内容。その影響で今また脚光浴び、本の帯も新しくなって、さぞや著者も喜んでいることでしょう。 
また、同郷で、且つ、直ぐ近くに春日山城がありながらも、全く上杉謙信、景勝、直江兼続の知識が無かったそれがしも、しっかりお勉強させていただきました。感謝 感謝!

これでもか!これでもか!!と言うくらいに戦国武将が出てきます。時代小説が好きでも、歴史上の人物が登場する本が大嫌いで今まで避けてきた分、当然全く無知だった部分にたっぷり知識が蓄積されました。

そうか、豊臣秀吉はこういう人物で、織田信長はこうで、徳川家康はこんなやつだったか?
更に、石田三成がこうで、上杉謙信、景勝の「義」とはこうで、直江兼続はこんなだったか?

そうこう言いながら、
この(下巻)はワクワクしながら読みました。さすがは藤沢周平さん、この人の本でなければ絶対に読んでなかったことは言うまでもない。
更に、最後ほのぼのさせてくれる場面は、この著者独特のもの、思わず苦笑いしてしまいました。
火坂雅志著「天地人」NHK出版 とは全く違った、小説家 藤沢周平の世界が堪能できます。

■お薦め度:★★★★★(戦国武将がほとんど出てくることを覚悟の上で読んで下さい。でも、超お薦めです)

引用元:

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