人生は一度きり
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彼女の描く川端康成像、今まで彼をこんな風に描いた人はおそらくいないであろう。彼女に小説家になる事を諦めさせた鋭い眼の持ち主は、後に実に上品で情のある私が想像もできない懐の大きい穏やかな紳士として登場する。見事な文章力である。
又、いつも笑顔で強くて、自分の行動に絶対後悔などしないように思っていた岸さんが実は多くの事に悩み、様々な岐路にたたされ、その事を「叫びながら」後悔し、筆舌尽くせないほどの辛い経験や、きつい思いをされた事も思い知る事ができた。
そして、今尚持ち続けている少女のような感受性の強さやあくなき好奇心や行動力に感嘆する一方、かなりお茶目(ドジ?)な面に大笑いしてしまったり、普通の母親の顔を窺いしれる様々なエピソードもある本当にアラカルトな一冊である。
彼女は決して自分の目で見て感じた上でなくては批判したり意見を述べたりする事を安易にしない人であろう。その上で、先入観だけで彼女を不当に批判した輩(大学教授)に対し新聞に寄稿し公開問答で自分の言いたい事を述べたその姿勢は立派である。
女優として、女として、母として、そして「物書き」として、岸さんはこれからもきらきら輝き続けるに違いない。
憧れの岸さんに少しでも近づきたいという浅はかで単純な考えから、岸さん御用達ブランド(勿論KEIKO KISHIではない)のアクセサリー、一寸苦い思い出のあるペンダントをつけて見た。捨てようとして捨てられなかったそれを全くわだかまりもなくつける事ができたのも、岸さんのように強く、過去と向き合って生きていきたい、という私の気持ちの変化に違いない。
引用元:人生は一度きり
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